蓄電池を導入すると後悔するって本当?後悔しないためには事前に対策しよう!
太陽光発電を始めるためには、太陽光パネルと蓄電池を設置する必要があります。しかし、導入前にはワクワクしていたのに、いざ導入したら「後悔したなぁ…」というケースもあるのです。実際、国民生活センターでも相談件数が増えています。そこで今回の記事では、蓄電池を導入して感じた後悔と、それを感じないための対策を簡単に解説していきます。
蓄電池導入による後悔4選
まずは、口コミから分かった蓄電池を導入して「後悔したなぁ…」と感じたことを4つ紹介していきます。
- 初期費用が思った以上にかかった
- 設置場所が想定外だった
- 音がうるさくてストレス
- 業者の対応が悪くて後悔
初期費用が思った以上にかかった
「太陽光パネルは高いけど、蓄電池の挿入コストはそんなに高くないはず!」と思っている人は意外と多いです。しかし、蓄電池にも購入代金や設置工事費はかかってきます。太陽光パネルを購入したら一緒に付いてくるようなものではありません。
とくに問題になりやすいのが、ローンで蓄電池を導入したケースですね。分割だと1回あたりが安いためお得に感じますが、最終的に支払う金額は一括よりもかなり割高になります。想定以上の追加料金が発生する可能性もあるなど、初期費用面に関しての後悔は意外と多いです。
設置場所が想定外だった
蓄電池を導入する場合、ある程度設置場所を想定すると思います。しかし、実際に工事をお願いしたらまったく見当違いな場所に設置されるケースがあるのです。生活が不便になったり、後述する騒音に悩まされるなどの被害に遭ってしまう可能性があります。
音がうるさくてストレス
蓄電池自体はそこまで大きな音ではありません。しかし、35dB~40dBほどの騒音値があります。ほとんど気にならないレベルですが、敏感な人だとストレスになる可能性もあります。寝室の近くだったり、屋内に設置しないよう調整しましょう。
業者の対応が悪くて後悔
契約する前は真剣に話してくれたのに、契約後のトラブルや問い合わせの対応が悪いというケースですね。悪質なケースになると、契約前にはなかった謎の追加料金が請求されるようなこともあります。その他にも、「補助金の手続きはコッチでやっておきます」と言ったのに、申請されていなかった…のようなこともあるくらいです。
後悔しない蓄電池の選び方
ここからは、後悔しないための「適切な蓄電池の選び方」について簡単に解説していきます。種類によって性能差・コスト差がありますので、必ず自分が納得した蓄電池を導入するようにしましょう。
蓄電池の種類
現在、蓄電池の種類は以下の2つになります。
・単機能型蓄電池
単機能型蓄電池は、太陽光パネルと蓄電池用パワーコンディショナーが別になっている蓄電池です。そのため、どの太陽光パネルでも設置することができます。設置費用が安いのがメリットで、売電価格が高い場合はこちらがおすすめです。その一方で、電気の変換ロスが多いというデメリットがあります。
・ハイブリッド型蓄電池
ハイブリッド型蓄電池とは、太陽光パネルと蓄電池用パワーコンディショナーが一体化している蓄電池です。電気の変換ロスが少ないため発電効率が高いというメリットの反面、設置費用が高いのがデメリットとして挙げられます。そのため、すでに太陽光発電を10年以上利用している家庭におすすめです。
太陽光発電を何に使うのか
蓄電池の使い道としては、以下の2つがあります。
・自家消費用
自家消費用として導入するなら、蓄電容量が大きいもの、運転モードが複数搭載されているものがおすすめです。
・災害などの緊急時用
緊急時用で導入する場合、最大出力の大きさ、利用したい電化製品の種類などで選ぶのがおすすめです。
導入コスト
蓄電池導入で最も気になるのが、やはり「導入コスト」だと思います。メーカー、型番、販売店、補助金制度の有無などによって料金は異なりますが、おおよそ100万~200万円くらいが相場です。高いものだと、300万円を超えてくるようなものもあります。
そのため、できるだけ安い蓄電池を導入したいですよね。しかし、安ければ良いというわけではありません。安さの中にも「適正価格」はあります。
訪問販売:1kWhあたり25万円前後
ネット販売:1kWhあたり20万円前後
もしこの料金から大きく外れている場合、その業者との契約はおすすめできません。蓄電池自体は安くても、他の部分で法外な料金が請求される可能性があるからです。複数の業者で見積を依頼し、料金と保証内容、追加料金の有無などを確認してから契約するようにしましょう。
設置場所
蓄電池と聞くと、小さいものを想像する人も多いです。しかし、実際はエアコンの室外機ほどの大きさがあります。重いものになると、何と200kgを超すようなものまであるのです。そのため、設置場所は契約前に吟味しなくてはいけません。適当な場所に設置すると、さまざまなトラブルを引き起こします。
悪い業者になると、設置場所など気にせずコスパだけでゴリ押ししてくることがあります。その後、まったく予想外の場所に蓄電池が設置されることがあるのです。高温多湿な場所に設置されると、蓄電池自体ダメになって即撤去…なんてこともあり得ます。
騒音トラブルにならないよう、周りの家との距離感も考える必要がありますね。その他にも、試験勉強などの邪魔にならないように子ども部屋の近くはおすすめできません。このように、設置場所一つ取っても考えることは多いのです。
蓄電池の選び方以外でやれる対策4選
最後に、蓄電池の選び方以外でもやれる後悔対策を4つ解説していきます。後悔しないためにも、あらかじめ対策しておくことが大事です。
- 導入タイミングは太陽光パネルと同じにする
- 補助金を利用してみる
- 施工業者をすぐに決めない
- クーリングオフ制度や消費生活センターを利用する
導入タイミングは太陽光パネルと同じにする
蓄電池の導入タイミングは、太陽光パネルと同時にするのがおすすめです。なぜなら、蓄電池が全ての太陽光パネルと相性が良いわけではないからです。もし相性の悪いメーカーと接続してしまうと、蓄電池だけでなく太陽光パネルの方も故障する可能性があります。
蓄電池は安くありませんが、単結晶シリコンやHITシリコンの太陽光パネルは非常に高価です。メーカー保証で無償交換ができることもありますが、それも確実ではありません。最初から相性の良いメーカーを選んでおけば、故障などで後悔することも少なくなるでしょう。
補助金を利用してみる
蓄電池導入時は、各自治体が行っている補助金制度の利用も検討してみると良いでしょう。導入コストを減らすことができるため、費用関係での後悔が少なくなります。ただし、補助金制度があるのか、どのくらい補助してくれるかは自治体によって異なります。導入する前にしっかりと確認することが重要です。
施工業者をすぐに決めない
「とにかく早く導入したい!」や「最初に相談した業者が安かったから契約したい!」と思ってしまうと、何も考えずに契約してしまう危険性があります。しかし、良い話には裏があるかもしれません。施工実績が少ない、スピードだけで品質が低い、工事が終わってから追加請求されたなんてこともあります。
SNSや掲示板などの口コミでも、業者を適当に選んで後悔したという人は多かったです。まずは気になる業者をピックアップし、それぞれ公式ホームページを調べてみましょう。もし資料請求できるのであれば、しておくと相談もしやすくなります。
コスト面はもちろんのこと、施工実績やアフターサービスの充実度の確認も必須です。「気になる業者はとくにないんだよなぁ…」という人は、複数の業者からおすすめしてくれるサービスもあります。見積自体は無料ですので、気軽に利用してみるのもおすすめです。
クーリングオフ制度や消費生活センターを利用する
もし訪問販売で安易な契約をした場合、クーリングオフ制度を使える可能性があります。クーリングオフ制度も期限がありますので、解約したいと感じた場合はすぐに連絡するようにしましょう。もし説明にない費用が請求された場合も、消費生活センターに相談することで解決することもありますよ。
まとめ:後悔しないためにも事前調査は必須!
今回の記事をまとめると以下のようになります。
・導入後に相談する件数は増えている
・後悔しないために気になる点は事前調査すべき
・蓄電池の選び方一つ取っても考えることは多い
・業者選びで後悔するケースが多いので注意
蓄電池は100万円以上するため、気軽に購入できるものではありません。そのため、後悔しないためにも事前調査をしっかりとして納得した上で導入するようにしましょう。とくに業者とのトラブルが多い傾向にありますので、複数の業者を比較して決めるのがおすすめです。もし不安な人は、掲示板やSNSなどの口コミも確認してみましょう(すべて鵜呑みはNG)。