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太陽光発電の買取価格はどれくらい?利益を出すために必要なこと

太陽光発電を導入するメリットの一つに、発電した電気を売電できるというものがあります。電気の買取価格は毎年変更されており、設備所有者が利益を出すためには買取価格の動向にも注意しておかなくてはなりません。

この記事では、太陽光発電の買取価格について詳しく解説します。買取価格と深く関係するFIT制度や、太陽光発電で利益を出すポイントについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

太陽光発電の現在の買取価格は?

太陽光発電で発電した電気の現在の買取価格は、

容量10kw未満の場合、2023年時点で1/kWhあたり16円です。容量10kWh以上50kWh未満では1kWhあたり10円、50kW以上では1/kWhあたり9.5円になっています。

一般的な住宅用の太陽光発電設備はほとんどが容量10kw以下なので、家庭で太陽光発電を行う場合の買取価格は16円/kWhと考えて問題ないです。

太陽光発電で発電した電気の買取価格は、年々下がっているため、基本的には早く導入するほど売電で得られる利益は大きくなります。

以下が太陽光発電の買取価格の推移です。

年度容量10kw以下容量10kWh以上50kWh未満
2012年42円40円
2013年38円36円
2014年37円32円
2015年33円29円
2016年31円24円
2017年28円21円
2018年26円18円
2019年24円14円
2020年21円13円
2021年19円12円
2022年17円11円
2023年16円10円

太陽光発電の買取価格は、毎年経済産業省大臣が決めています。

なぜ買取価格が年々下がっているのかというと、太陽光発電導入のための初期費用も年々下がっているからです。現在は昔に比べ太陽光発電が大きく普及したことにより、機器の大量生産が可能になり、導入の初期費用が安くなっています。

そのため、昔導入した人と、現在導入した人との不平等を減らすために買取価格も年々下がっているのです。

そして、太陽光発電の買取価格はFIT制度というものが大きく関わっています。

FIT制度とは

FIT制度とは、正式には「固定価格買取制度」という制度で、2012年7月より国が制定した制度です。

FIT制度の目的は、太陽光発電を含む再生可能エネルギーの普及であり、再生可能エネルギーの発電設備で発電した電気を、国が制定した固定価格で買い取ることを保証する制度です。

つまり、現在の太陽光発電の買取価格はFIT制度に基づいて制定されています。

FIT制度があるおかげで、太陽光発電設備の所有者は、一定以上の固定価格で安定した売電を続けることができるのです。

しかし、FIT制度の期間は容量10kw未満の住宅用の太陽光発電の場合、10年と決まっています。10年が過ぎると買取価格はFIT期間中よりもはるかに低下してしまうので、注意が必要です。

FIT制度終了後の買取価格はどうなる?

FIT制度が終了しても、多くの場合は契約している電力会社がこれまでのように電気を買い取ってくれますが、買取価格が大きく低下してしまうことに注意しなければなりません。

FIT制度終了後の大手電力会社の買取価格は以下の通りです。

電力会社1kWhあたりの買取単価
北海道電力8円
東北電力9円
東京電力8.5円
北陸電力8円
中部電力7円
関西電力8円
中国電力7.15円
四国電力7円
九州電力7円
沖縄電力7.7円

平均して8円ほどと、FIT制度期間中と比べ買取価格が大きく下がっていることがわかります。

2013年の容量10kw未満の買取価格で比べると、FIT期間中は38円だった電気の買取価格は、FIT期間が終了する2023年には平均して8円ほどと、大きく低下する結果になります。

また、FIT期間が終了すれば電力会社には電気を買い取る義務が無くなるため、最悪の場合は買い取りを打ち切られてしまうリスクもあります。

現在は多くの電力会社が電気の買い取りを行っているため、契約していた電力会社に買い取りを打ち切られても、それほど心配する必要はありませんが、もしものときのために効率のいい電気の自家消費を計画しておくと安心です。

太陽光発電で利益を出すためには

太陽光発電の導入で利益を出すには、買取価格に注目することももちろん大切ですが、それ以外の部分でも所有者ができることはたくさんあります。

所有者の家庭環境や地域の状況によってもできることは変わってきますが、この項では、利益を出すために効果的な方法を解説します。

電気の自家消費を心がける

太陽光発電の導入と聞くと、発電した電気の買取価格に気を取られがちですが、そもそも発電した電気は、売電するよりも自家消費したほうがはるかにお得です。

現在では、電力会社から買う電気の単価よりも、売る電気の単価の方が安いので、発電した電気をそのまま自家消費する方が利益は大きくなります。

そのため電気は積極的に自家消費し、売電にこだわらない方が結果的には利益が出る計算となります。

蓄電池を購入する

蓄電池とは電気をためておくことができる機器のことです。

先ほど電気の自家消費がお得であることを説明しましたが、太陽光発電は日中しか発電ができないため、日中外出が多い家庭では、どうしても自家消費の量が少なく、余剰売電が多くなりがちです。

蓄電池があれば、発電した電気をためておくことができます。電気をためておけば夜間も発電した電気を自家消費することができるので、売電量も減り、効率よく電気を使うことができます。

新電力会社への乗り換えを検討する

FIT期間終了後は買取価格が大きく低下しますが、FIT期間終了後も売電を続けるのであれば、契約していた電力会社を新電力会社に乗り換えるのも、利益を出すために効果的な方法の一つです。

新電力会社とは大手電力会社と違い、2016年以降に業界に新規参入した電気事業者のことをいいます。2016年4月1日の「電力の小売全面自由化」により、これまで大手電力会社が独占していた電気事業に新規事業者が続々と参入するようになりました。

新電力会社は、現時点では顧客獲得が大きな目的となっているため、大手電力会社と比べ、電気の買取価格を高く設定していることが多いです。

ただし、新電力会社は大手電力会社と比べて電気の価格が安定せず、倒産のリスクや信用の問題などのデメリットがあります。新電力会社と契約する場合は、本当に自分にとって確かな利益となるかどうか入念にリサーチを行う必要があるでしょう。

買い取りのための手続き方法

太陽光発電で発電した電気を買い取ってもらうには、電力会社と国に申請を行い、必要な手続きを済ます必要があります。

まず、電力会社に「系統連系申請」を行い、発電した電気を電力会社に送るための環境を整えましょう。「系統連系申請」が通り接続契約が結ばれると、今度は国(経済産業省)に対して「事業計画認定」の申請を行います。

これらの手続きを終わらせるには、場合によっては数ヵ月程度かかることもあります。太陽光発電設備を設置する前に、手続き方法や必要書類の確認を早めに行い、スムーズに手続きを終えられるようにしておきましょう。

まとめ

太陽光発電で発電した電気の買取価格は、年々下降傾向にあります。

FIT制度の期間も10年と決まっており、太陽光発電で利益を出すためには、FIT期間終了後の対応についても考えておく必要があります。

FIT期間終了後に利益を出すためには、蓄電池の購入や、電力会社の変更など、いくつかの効果的な方法があります。自身の家庭の状況や設置環境などを踏まえて、利益を出すために最も効果的な方法を見つけるようにしてください。

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