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太陽光パネルは環境破壊につながる!?猛毒と言われる理由も解説

「太陽光パネルが環境破壊につながる」と聞いたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。

一見、CO2フリーで環境に優しい印象を持つ太陽光発電ですが、「環境破壊につながる」と言われてしまうような問題点があることも事実です。

熱海市で発生した土石流災害では、盛り土だけではなく太陽光発電施設との関連性を疑う声もあがりました。

この記事では、太陽光発電施設が環境破壊につながるとされる問題点と対策、太陽光発電のメリットまで解説します。

太陽光発電設備が引き起こす問題

太陽光発電設備が引き起こす8つの問題を解説します。

問題①|有害物質の流出

太陽光パネルに猛毒が含まれているという噂を聞いたことがある人も多いかもしれません。

環境省が実施した太陽電池モジュールの含有量試験および溶出試験では、以下のような有害物質が含まれていることが判明しています。

  • アンチモン
  • カドミウム
  • セレン

破損したり、長期間放置されている太陽光パネルから、こうした有害物質が流出してしまうことを懸念する声があがっています。

参考:環境省・経済産業省|太陽光パネルの含有物質の情報提供に関する方向性の検討

問題②|飛ばされたパネルによる被害

太陽光パネルは重量があるため、強風により吹き飛ばされてしまうと人や自動車、家屋に当たってしまうおそれがあります。

実際に、埼玉県の県立熊谷工業高校の屋上に設置されていたソーラーパネルが、突風によって地上に落下してしまう事故が起きています。

また飛ばされた太陽光パネルは、パネル部分に光があたると発電する可能性があるため、感電の危険性があります。

参考:埼玉新聞

問題③|メガソーラー建設にともなう森林伐採

広大な面積を必要とするメガソーラーの建設にともない、森林伐採が行われてしまう場合が多々起きています。

メガソーラーは、発電量が1メガワット(1,000kW)以上の太陽光発電システムを意味します。

家庭用太陽光発電設備が10kW未満のため、いかに大量の電力を発電しているかがお分かりいただけるかと思います。

メガソーラーの建設に必要な土地は1ha〜2haにもなり、当然日当たりが良好である必要があります。
その広大な土地を確保するために、大規模な森林伐採が行われている現実があります。

具体例として、福島県西郷村羽太地区では22ヘクタール(東京ドーム5個分)もの林地開発が許可され、伐採が進められました。

参考資料:朝日新聞デジタル

問題④|地滑り・土砂崩れ

先ほど解説した通り、メガソーラーの建設には広大な土地が必要です。

日当たりの良い場所、土地代の安い場所ということで山の斜面地が太陽光発電設備の設置場所に選ばれることも少なくありません。
しかし、山の木々を伐採することによって斜面の保水力が低下し、土砂崩れや地滑りが発生してしまうおそれが高まります。

2018年7月の西日本豪雨では、兵庫県神戸市須磨区の山陽新幹線トンネル付近で斜面の太陽光パネルが崩落し、新幹線が一時運転見合わせとなる事態が起きています。

参考資料:神戸新聞

問題⑤|不法投棄・放置

太陽光発電設備が設置された後に適切に維持・管理されずに設備が放置されてしまう問題が起きています。

長野県北安曇郡白馬村神城の山林で大雪によって損傷した50枚の太陽光発電パネルが散乱し、修理や撤去の見通しが立たずに放置される問題が起きています。
参考:信濃毎日新聞デジタル

また、太陽光パネルを含む太陽光発電設備の廃棄には専門業者に依頼する必要があり、廃棄費用がかかります。

そのため、出費を嫌う者によって不法投棄されてしまうのではないかという懸念があります。

問題⑥|反射光

太陽光パネルに当たって反射した反射光によって、暑さやまぶしさが問題となることがあります。

実際に家庭用発電施設だけでなく事業用発電施設に対しても裁判が起きました。

反射光は事前にシミュレーションを行ったり、防眩パネルを採用する、植栽を施したり、フェンスを設置するなどの予防方法があります。

参考:環境省|太陽光発電の環境配慮ガイドライン(案)

問題⑦|景観への悪影響

メガソーラーが与える影響の一つに「景観を損なうこと」があげられます。

山や森といった自然の風景の中や観光地の風景に、人工物であるソーラーパネルが混じりこむことを良く思わない人がいるのも仕方のないことでしょう。

また、パネルが身長の高さよりもはるかに高く傾斜して設置されている太陽光パネルの場合、視界が遮られてしまうという問題もあります。

参考:環境省|太陽光発電の環境配慮ガイドライン(案)

問題⑧|住民トラブル

メガソーラー建設時に、事業者と自治体、地元住民との間でトラブルに発展する事例が多く発生しています。

事業者側が住民への説明を十分に行わなかったり、行政指導を無視して工事を進めた例もあり、一部自治体では太陽光発電施設を規制する条例を制定する地方自治体もでてきました。

都道府県単位では、以下の7県が平成29年以降に条例を制定しています。

  • 兵庫県
  • 和歌山県
  • 岡山県
  • 山梨県
  • 山形県
  • 宮城県
  • 奈良県

さらに市町村単位では、全国の100を超える市町村が条例を制定しています。

参考:一般財団法人地方自治研究機構|太陽光発電設備の規制に関する条例

太陽光発電問題の対策

太陽光発電設備が起こしうる環境問題の対策として、以下のようなものがあげられます。

リデュース・リユース・リサイクル

不法投棄や放置されてしまう太陽光パネルを防ぐためにも、リデュース(削減)・リユース(再利用)・リサイクルの取り組みは重要です。

現状としては、廃棄された太陽光パネルに対するリサイクル義務は課されておらず、廃棄物処理法にしたがって処理されることになります。

2030年代後半以降、太陽光パネルが数十万トン廃棄されるという予測もあり、いかにして太陽光パネルの廃棄物を減らしていくかが重要な課題です。

環境省では、「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン(第二版)」を作成、公表しています。

参考:環境省|「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン(第二版)」について

廃棄費用の積み立て義務化

10kW以上の発電事業者を対象に、最も早い業者では2022年7月から廃棄費用の積み立てが義務化されました。

固定価格買取制度(FIT)の買取期間が終了する日の10年前から積み立てを始めるように義務付けられています。

太陽光発電のメリット

ここからは、太陽光発電のメリットについて解説します。

脱炭素に貢献

太陽光発電は、太陽光さえあれば発電できるだけでなく、発電時に二酸化炭素を排出しないため、地球温暖化の防止に貢献することが期待されています。

土地の有効活用

耕作放棄地や空き地、ゴルフ場の跡地などに太陽光発電施設を設置することによって、土地を有効活用することができます。

建物の屋上や屋根などに太陽光発電設備を設置することで、発電した電気を自分で使用するだけでなく、余った電気は販売して売電収入を得ることも可能です。

ソーラーシェアリング

「営農型太陽光発電」と呼ばれることもあるソーラーシェアリングとは、農業の経営を続けながら太陽光発電を行うことを指します。

具体的には農地に支柱などを立て、その上部に太陽光パネルを設置して、太陽光を農業と発電で共有します。

太陽光パネルの設置角度によって日差しをコントロールできますし、陰性植物であれば大量の日差しを必要としないという特徴を活かすこともできます。

先に解説した耕作放棄地に太陽光発電設備を設置する場合には、農業を経営していないためソーラーシェアリングではありません。

まとめ

台風や地震など自然災害が多発する日本において、太陽光発電設備が環境破壊につながる8つの問題点と問題点の解消につながる対策、さらに太陽光発電のメリットまで解説しました。

太陽光発電は、CO2を排出しないで発電できるメリットがありますが、自然災害が多い日本においては、破損した際のリスクや設置周辺環境も考慮する必要があります。

太陽光パネルのリサイクル推進や、発電事業者に対する廃棄費用の積み立て義務化といった行政側の対策も行われてきているため、今後の動きにより注目が必要な状況です。

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