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太陽光パネルの保険とは?種類・メーカー保証との違いをわかりやすく解説

太陽光パネルの設備を取り入れる際は、万が一のトラブルに備えて、保険加入を積極的に検討したいところです。

実際に太陽光パネル設備にかかわる保険については、加入が努力義務化されており、災害や事故に対する備えは万全にしておく必要があります。

そこで今回は、太陽光パネルの保険の特徴や種類を解説したうえで、メーカー保証との違いなどにも触れていきます。

太陽光パネルの保険加入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

太陽光パネルの保険とは?種類を知っておこう

太陽光パネルには保険があり、保険に加入することで、設置した太陽光パネルの破損・不具合に備えることができます。

「災害や事故などによる破損が心配…メーカー保証だけで対応できるのだろうか?」と不安を抱くことは多いでしょう。

そういったときに太陽光パネルの保険に加入しておくと、さまざまな補償が受けられる場合があり、発電設備に対する安心度を高めることができます。

なお、太陽光パネルの保険には以下のように3つの種類があるのが特徴です。

  • 火災保険・地震保険
  • 施設所有者賠償責任保険
  • 休業損害保険

太陽光発電設備を設置している方は、上記の種類を理解したうえで、適切な保険に加入することが大切です。

では、種類ごとに特徴を解説していきます。

火災保険・地震保険

火災保険または地震保険は、太陽光パネルが災害によって破損する被害を受けた際に、何らかの補償を行う保険になります。

火災保険は自然災害による被害を幅広くカバーしているのが特徴で、地震保険は地震のみに特化して補償を受けられる保険になります。

なお、火災保険は自然災害のなかでも地震は補償対象外とする場合が多いため、それぞれの補償内容や特約に注意しましょう。

施設所有者賠償責任保険

施設所有者賠償責任保険は、太陽光パネルの破損や不具合によって第三者が何らかの損害を受けた場合、その損害に対する費用などを補償する保険になります。

火災保険や地震保険では、万が一のときに、発電設備そのものを保険によって守ることができます。

しかし太陽光パネルの破損や不具合が、近隣の人々や住宅に被害を与えた場合、その賠償責任までカバーすることはできません。

そのため太陽光パネルを設置し万が一のトラブルに備えるときは、火災保険や地震保険とあわせて、施設所有者賠償責任保険に加入しておくことが重要となります。

休業損害保険

休業損害保険は、太陽光パネルが壊れたり動かなくなったりして発電不可となった際に、生じた損失を一定の割合でカバーする保険になります。

災害や事故などで太陽光発電が停止すれば、本来生まれるはずの収益が生まれなくなるため、損失を被ることになります。

そんなとき休業損害保険に加入していると、いくらかの補償が受けられるため、売電による収入を補うことができます。

太陽光パネルの保険加入は必須?メーカー保証だけはNG?

太陽光パネルの保険加入は必須ではありませんが、現状「努力義務」として、加入は推奨されています。

経済産業省は、主に以下の点において太陽光パネルにはリスクがあり、設備所有者はこれらのリスクに備えて適切な対処をすることが大切だと述べています。

  • 太陽光パネル設備の異常や破損で地域に被害を与えるリスク
  • 被害によって第三者への損害賠償が生まれるリスク
  • 突然の災害により太陽光パネルの廃棄を余儀なくされるリスク など

これらのリスクに対応するための備えとして、保険の活用が適切ということです。

保険加入は義務ではありませんが、努力義務であることは確かなため、積極的な対応を検討したいところです。

太陽光パネルの保険とメーカー保証の違い

太陽光パネルの保険加入を考える際は、そもそもメーカー保証だけではNGなのか気になるところです。

「万が一のときのためにメーカー保証があるのだから、そこまで気にしなくても良いのではないか」と考える方も確かに多いでしょう。

まずメーカー保証は、太陽光パネルの製造過程で生じた不具合に対応するために用意された、メーカーの保証サービスです。

あくまで「メーカーとして、設備の不良個所があった際に対処する」ためのもので、災害や第三者への損害賠償への対処は対象外となるのが特徴です。

したがって災害や事故、第三者への損害賠償に備えるなら、メーカー保証にプラスして、保険に加入しておくことが適切といえるでしょう。

太陽光パネルの保険料の目安・相場

太陽光パネルの保険料は、設備を取り入れるのにあたってかかった初期費用をベースに考えるのが適切とされています。

動産総合保険の保険料の相場は、年間で初期費用の2.5%~3.5%が目安です。

また、その他の保険は、初期費用の0.3%~3%を相場として目安にすることになります。

とはいえ設備の規模によって保険料は大きく異なるため、相場どおりの保険料にならないケースも十分に考えられるでしょう。

保険料は太陽光パネルの保険会社と都度相談したうえで決まるため、加入を考えるなら、まずは保険会社に問い合わせることをおすすめします。

保険加入や保険金請求の流れを押さえておこう

太陽光パネルの保険に加入し、万が一のときに備えるなら、事前に保険加入や保険金請求の流れを整理しておくことが重要となります。

  • 保険加入の流れ
  • 保険金請求の流れ

上記のそれぞれの流れを詳しく見ていくため、保険加入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

太陽光パネルの保険加入の流れ

大まかな流れは次のとおりです。

  1. 保険会社・保険代理店に相談する
  2. 担当者とやり取りしつつ保険料を試算する
  3. 保険料に問題がなければ加入手続きを行う
  4. 初回保険料を支払う

ステップごとに詳細をチェックしていきましょう。

保険会社・保険代理店に相談する

太陽光パネルの保険に加入したいときは、まず保険会社や保険代理店に相談します。

また、各保険会社の公式サイトでは保険料や補償内容を公開しているため、加入の際は案内を事前に確認しておきたいところです。

参考までに、太陽光発電にかかわる保険商品の取扱いがある保険会社は次のとおりになります。

  • 東京海上日動火災保険
  • 損保ジャパン日本興亜
  • 三井住友海上
  • あいおいニッセイ同和損保

ほかにもさまざまな保険会社があるため、商品概要をよく見たうえで、比較検討することも大切です。

担当者とやり取りしつつ保険料を試算する

保険料は太陽光発電設備の規模やエリアなどによって変わるため、まずは担当者とやり取りしながら保険料の試算を行う場合が多いです。

コストパフォーマンスの良い保険に加入するなら、候補となる会社からはすべて保険料の見積もりをもらい、十分に比較検討を重ねることも忘れないようにしましょう。

保険料に問題がなければ加入手続きを行う

保険料や補償内容などに納得できたのなら、加入手続きを行います。

契約者の基本情報、ほかには特約などを選び、加入手続きを済ませましょう。

なお、加入手続きは紙(郵送や窓口)で行える場合と、Webで行える場合があります。

初回保険料を支払う

加入手続き後は、口座引き落としやクレジットカードなどの支払い方法で、初回保険料の支払いを済ませます。

特にWebで手続きできる保険は加入手続き完了までが早いため、速やかにリスクに備えたい方は、Webで加入できる保険をチェックしておくのもおすすめです。

保険金請求の流れ

続いて、保険料請求の流れは次のようになります。

  1. 保険会社に連絡する
  2. 修理費用の見積もりをもらう
  3. 保険会社から案内を受ける
  4. 必要書類を送付する
  5. 保険金が振り込まれる

では、それぞれのステップについて詳細を解説していきます。

保険会社に連絡する

保険金を請求したいときは、まず、保険会社に連絡を入れます。

損害の内容や状況、保険証券の番号などの必要事項を伝え、今後の流れについて説明を受けます。

修理費用の見積もりをもらう

損害が出た場合、太陽光パネルの施工業者に修理対応を行ってもらうため、今度は施工業者にも連絡する必要があります。

その際は保険金で修理費用を賄う必要があるため、まずは施工業者から修理費用の見積もりをもらいましょう。

保険会社から案内を受ける

保険会社のほうも保険金支給のためにさまざまな手続きを進めているため、必要に応じて、手続き中は保険会社から連絡が来ます。

今後の流れや必要書類、連絡事項などの案内があるため、基本的には保険会社の指示に従ってください。

必要書類を送付する

保険金を受け取るにはさまざまな証明を済ませる必要があるため、保険会社には必要書類を提出する流れになります。

事故状況の報告書、損害の明細書、修理の見積書、罹災証明書などが該当します。

保険金が振り込まれる

保険会社のほうで状況確認や調査が完了すれば、保険金が振り込まれます。

損害の内容によってはさらに別の書類の提出を求められるケースもあるため、保険会社から連絡があった際は、速やかに対応しましょう。

まとめ

太陽光パネルの保険は、設備の故障や不具合、第三者への被害に対する損害賠償、設備停止に伴う利益損失などの損害に備えられます。

万が一のときに活用できる重要な備えになるため、太陽光パネルを導入する際は、保険加入を積極的に検討したいところです。

実際に太陽光パネルの保険加入は、努力義務として経済産業省からも勧められています。

ほかには保険加入・保険金請求の流れなどもチェックしたうえで、太陽光パネルに対する備えは万全にしておきましょう。

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