太陽光パネル取り外しの方法とは?相場や業者への依頼方法を解説
太陽光パネルを取り外したいときは、撤去工事の方法や費用相場を理解しておくことが大切です。
取り外し工事にはプロの技術が必要なため、まずはどこに問い合わせるべきなのか、正確に見極めておきましょう。
そこで今回は、太陽光パネルの取り外し方法・取り外しの費用相場について解説していきます。
処分するときの太陽光パネルの扱いについての基礎知識にも触れていくため、取り外し・処分の際は忘れずに確認しておきましょう。
太陽光パネル取り外しの前に知っておきたいこと
太陽光パネルの取り外し工事を行うときは、さまざまな注意点に目を向けておく必要があります。
なかでも注意したいのは、太陽光パネルは産業廃棄物にあたるため、気軽に廃棄してはならないという点です。
間違っても、自己判断で不燃ごみ・粗大ごみなどとして自治体のゴミ回収に出すことは避けましょう。
産業廃棄物は、原則として産業廃棄物の処理業者に回収してもらい、正しい手順で撤去・廃棄する必要があります。
勝手に処分すると有害物質が出る恐れがあるため、十分に注意しましょう。
ただし、架台などの太陽光パネル本体以外の設備・機器は粗大ごみとして回収可能なため、処分方法・分別などは必ず業者に相談することが大切です。
太陽光パネルの取り外し方法
太陽光パネルの取り外しを考えるときは、いくつかのパターンに分けて適切な廃棄方法を知る必要があります。
具体的には、以下のように3つのパターンが挙げられます。
適切な取り外し方法 | |
①リフォーム・解体などに伴い撤去が必要なとき | リフォーム・解体業者に取り外してもらう |
②災害・事故などが原因で破損した太陽光パネルを廃棄するとき | 専門の回収業者に取り外してもらう |
③自然故障・寿命により太陽光パネルの交換が必要なとき | 太陽光パネルのメーカーや販売元に取り外し・交換してもらう |
このため取り外しが必要なときは、自分自身がどのパターンに該当するのかまずチェックしておきましょう。
では、それぞれの具体的な方法や手順について解説していきます。
リフォーム・解体などに伴い撤去が必要なとき
家のリフォームや取り壊しに伴い、太陽光パネルの撤去が必要なときは、基本的にリフォーム・解体業者にまとめて作業を依頼すると良いでしょう。
簡単に手順をまとめると、次のようになります。
- リフォームや解体の専門業者に問い合わせる
- 太陽光パネルがあり、撤去が必要なことも含めて相談する
- 業者から見積もりをもらう
- 正式にリフォーム・解体とあわせて太陽光パネルの取り外しを依頼
- リフォーム・解体に伴って太陽光パネルが撤去される
業者にリフォーム・解体作業に伴って太陽光パネルを取り外してもらう場合、回収もあわせて対応してもらえることがほとんどです。
粗大ごみで出せる架台・パワーコンディショナーなども回収してもらえるため、手間がかからないのが利点です。
太陽光パネルの取り外しを希望する場合は、リフォーム費用・解体費用とは別で太陽光パネルの撤去費用がかかることがあるため、見積もりをよく確認することが大切です。
災害・事故などが原因で破損した太陽光パネルを廃棄するとき
災害や事故などのやむを得ない事情で太陽光パネルが壊れ、取り外す必要が出た場合は、専門の回収業者に依頼することになります。
原則として太陽光パネルの回収が可能な業者は、産業廃棄物の回収について相談できる業者です。
依頼の流れは次のとおりになります。
- 処理業者に連絡する
- 取り外し・廃棄したい旨を伝え、見積もりをもらう
- 取り外し工事が行われる
なお、たとえば一部もしくはすべての太陽光パネルが破損によって地上に落下しているときは、太陽光パネルは一般廃棄物の扱いになる場合があります。
このときの廃棄方法は自治体により扱いが変わる場合があるため、まずは自治体に相談したうえで業者に問い合わせるのも良いでしょう。
また、業者に取り外し工事を依頼したあとの廃棄方法についても応相談になることがあります。
相談・見積もりをしっかりと重ねたうえで、適切な処理を行いましょう。
自然故障・寿命により太陽光パネルの交換が必要なとき
自然故障や寿命によって太陽光パネルの交換を行うときは、新しい太陽光パネルを取り付けてくれるメーカーや販売元に相談すると良いでしょう。
基本的には、交換にあわせて古い太陽光パネルは回収してもらえるため、取り外し・交換の工事費用も支払うかたちになります。
依頼の流れを整理しておきましょう。
- メーカーや販売元に取り外し・交換の相談をする
- 見積もりをもらう
- 古い太陽光パネルを取り外してもらう
- 新しい太陽光パネルが取り付けられる
交換の場合はすべてメーカーや施工業者が対応してくれることがほとんどのため、どのような手順で取り外せば良いのかは、すべて相談するようにしましょう。
どこに問い合わせれば良いのかわからないときは…
太陽光パネルの取り外しにあたり、上記のパターンに該当しないときやどこに問い合わせれば良いのかわからないときなどは、まず以下を相談先としてピックアップしてみましょう。
- メーカー
- 太陽光パネルのメンテナンス業者
- 産業廃棄物の回収業者
太陽光パネルを設置している場合、多くの方はメンテナンスや点検などで定期的に業者・メーカーとやり取りを重ねているはずです。
そのためまずは、やり取りのある業者の担当者に相談するのがおすすめです。
そのうえでさらに問い合わせ先がわからないときは、対応エリアをチェックしたうえで太陽光パネルの取り外し・回収が可能な産業廃棄物の回収業者に相談してみてください。
太陽光パネルの取り外しの費用相場
太陽光パネルを取り外してもらう際は、依頼費用の相場を理解しておくことが重要になります。
状況により費用感は異なりますが、目安となる取り外し費用の相場は20万~30万円です。
上記の取り外し費用には、主に以下の費用が含まれます。
- 取り外し工事費
- 作業員の人件費
- 足場の費用
もちろん、大規模な太陽光パネルを取り外す場合は、さらに相場以上の費用がかかると考えられます。
また、処分費は原則として別途かかるかたちになります。
処分には処分費と運搬費がそれぞれかかり、まず処分費は、単結晶太陽光パネル18kg以下のときで1枚につき12,000円ほどが相場です。
運搬費は距離により変わるため、依頼前に要確認となります。
太陽光パネルの取り外し方法を考えるときの注意点
太陽光パネルの取り外し方法は、基本的に専門業者への依頼が大前提となります。
取り外しを考えるときは、以下の点に十分に注意しましょう。
- 自分で取り外し作業をするのはNG
- 業者の実績や信頼性をよく確認する
では、詳細を解説していきます。
自分で取り外し作業をするのはNG
まず、太陽光パネルを自分で取り外すのはやめましょう。
特に屋根に設置されている住宅用太陽光パネルは、高所作業となるため、落下の危険が伴います。
また、作業の手順を誤ればその他の事故につながる可能性も十分にあり得るため、専門技術を持たない状態で取り外し作業はするべきではありません。
ほかには有害物質発生の危険もあります。自分一人で作業することは避け、まずは業者に相談しましょう。
業者の実績や信頼性をよく確認する
太陽光パネルの取り外しを依頼する際に、初めて依頼する業者を選ぶときは、業者の実績や信頼性をよく確認しましょう。
太陽光パネルの取り外し工事について実績が不十分な業者には、「危険な工事をされるかもしれない」「近所に迷惑がかかるかもしれない」などの不安が伴います。
そのため初めて依頼する業者に問い合わせるときは、太陽光パネルの扱いについて十分な実績を持っているか、公式サイトなどで確認しましょう。
とくに相場より大幅に格安な業者に依頼すると、傾向として、危険な工事をされる可能性が高まります。
太陽光パネルの取り外しを依頼するときは、業者選びにも注意しましょう。
まとめ
太陽光パネルの取り外し方法は、取り外しの理由や太陽光パネルの状況によって異なる場合があります。
そのため太陽光パネルを取り外したいときは、どこに相談すべきなのか事前にしっかりと理解を深めることが重要です。
また、取り外し工事には高額な費用がかかるため、おおまかな相場を把握しておくことも必要です。
太陽光パネルの取り外し方法や費用相場を理解したうえで、安全な工事を行いましょう。