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太陽光パネルの廃棄費用はいくら必要?廃棄方法についても解説!

太陽光パネルは一度設置すれば長期間に渡り、電気代の節約になり、売電収入を得ることができるというメリットから、近年では一般家庭でも広く普及することとなりました。

しかし、日本で家庭用の太陽光パネルが初めて設置されたのは1993年と割と最近のことであり、役目を終えた太陽光パネルの廃棄費用や廃棄方法はよく知られていないというのが現状です。

この記事では、太陽光パネルを廃棄する場合にかかる費用や廃棄方法について解説します。

最近話題になっている、太陽光発電の廃棄費用の積立義務化についても解説するので、併せて参考にしてください。

太陽光パネルの寿命と廃棄となる要因

太陽光パネルの寿命は、30年ほどと言われています。ただし、太陽光パネルの寿命に関してはまだデータが少なく、30年以上使用しても問題なく稼働し続ける場合もあります。

太陽光パネルは一度設置すれば、経年劣化による自然故障が起こるのはかなり先の話になりますが、太陽光パネルは自然故障以外にもさまざまな要因で故障することがあります。

故障する要因として挙げられるのは、地震や台風などの自然災害です。地震の強い揺れで太陽光パネルが破損することがありますし、台風時の暴風による飛来物で太陽光パネルに穴が開くこともあります。

その他にも、落雷によりパワーコンディショナー(発電した電気を使えるように変換する機器)が故障したり、鳥が落とす糞や石が故障の原因になるなど、太陽光パネルが故障する原因は意外と多く、それが廃棄の要因となる場合があります。

また、太陽光パネルが壊れた場合でなくとも、家を解体するときには、家の所有者が太陽光パネルを適切に廃棄処分しなくてはなりません。家を売却するときも、太陽光パネル付きの家として売却するか、査定額を下げないために太陽光パネルを廃棄するか考える必要が出てくるでしょう。

太陽光パネルの廃棄にかかる費用

太陽光パネルの廃棄にかかる費用は、全体で30万円ほどです。

内訳は、

撤去費用が「10万円」

運搬費用が「5万円」

撤去のために業者が作る足場の費用代が「15万円」です。

ただしこれらの廃棄費用は、一般的な家庭用の太陽光パネルの廃棄費用になります。

大きな太陽光発電所となると、その分撤去費用は大きくなります。

足場は1㎡につき1日当たり700~1,000円と、設備が大きければ大きいほどかかる費用も大きくなりますし、50kwを超える太陽光パネルは、処分費が1kWあたり2万円ほど発生するので、場合によっては数百万円の費用がかかることもあります。

太陽光パネルの廃棄方法

太陽光パネルが壊れたからといって、所有者の判断で勝手に粗大ごみとして捨ててはいけません。太陽光パネルは廃棄方法が複雑で、環境省によりリサイクルを義務化されている部品もあり、適切な処分方法がなされなかった場合、所有者に罰金が課される場合もあります。

太陽光パネルが故障したときは、まずは販売施工事業者に連絡しましょう。メーカー保証期間内であれば、無償で修理・交換してもらえる場合があります。

家の解体・リフォームなどで、完全に家から撤去する場合は、解体・撤去業者に依頼します。解体・撤去業者が産業廃棄物中間処理業者に依頼することで、太陽光パネルの部品の選別が行われ、リサイクルする部品と、埋立処分となる部品に分けられることになります。

太陽光パネルが災害の影響などで屋根から地面に落下したときは、廃棄の方法が少し異なります。その場合はお住まいの市区町村の廃棄物担当窓口に連絡してください。

設置だけではなく、廃棄するのにもお金がかかってしまう太陽光パネルですが、太陽光パネルは資源としての価値があるため、買取を行っている業者も存在します。設置からそれほど年月が経っていない太陽光パネルであれば、高額で買取を行ってもらえる可能性が高いので、売却するときはできるだけ早く査定してもらうようにしましょう。

太陽光パネルを廃棄する際の注意点

太陽光パネルが故障したとき、自分で状態を確認しようと触ってチェックする人もいますが、故障した太陽光パネルにはむやみに手を触れてはいけません。

太陽光パネルは故障しても発電を続けていることも多いので、触れることにより感電の危険性があります。もしも何らかの理由で太陽光パネルを触らなければいけない場合は、受光面をブルーシートで覆い発電を止め、ゴム手袋をつけて取り扱うようにしてください。

また、太陽光パネルには有害物質である鉛やセレン、カドミウムが使われている場合があります。破損部分からこれらの有害物質が流出するころがあるので、なるべく近寄らない方がいいでしょう。

太陽光パネルが災害時に屋根から落ちるなどした場合は、近隣の住民に注意を呼びかけ、張り紙をするなどして、手を触れないようにお願いすることも所有者としての責務です。

また、太陽光パネルの固定価格買取制度(FIT制度)を受けている場合は、太陽光パネルを廃棄する際に廃止届を行う必要があります。設置時に手続きを行った代行業者に相談するか、自身で手続きを行うのを忘れないようにしましょう。

10kw以上の太陽光発電には廃棄費用の積立が必要!

太陽光発電所は国による固定価格買取制度(FIT制度)により、近年ではその数を急激に増やすことになりましたが、固定価格買取制度(FIT制度)の期間終了や、太陽光パネルが寿命により使えなくなることで、全国各地に存在する太陽光発電所がそのまま撤去されず放置されることが懸念されています。

そのため2022年の7月から、10kw以上の太陽光発電には廃棄費用の積立が義務化されました。これにより、10kw以上の太陽光パネルの所有者は売電収入の5%ほどが、積立費用として差し引かれることになります。

10kw以上の発電は、太陽光パネル約35枚程度に相当します。そのため家庭用の太陽光発電設備では、廃棄費用の積み立てを行う必要はありませんが、大きな売電収入を目的とした太陽光発電所は、発電量、売電収入に応じた廃棄費用の積立を行わなくてはいけません。

まとめ

太陽光パネルは環境にやさしく、国からの補助も受けられるとあって、全国的にもその数を増やしてきましたが、まだ普及して日が浅いこともあり、廃棄に関しては多くの問題を抱えています。

太陽光パネルは、寿命や外部の要因による故障、家の解体・リフォームなどで廃棄が必要になる場合があります。廃棄費用は約30万円ほどですが、個人の判断で廃棄することはできないので、販売施工業者や、解体・撤去業者に依頼する必要があります。

10kw以上の太陽光発電には廃棄費用の積立も義務化されているので、FIT制度の終了に伴い、太陽光パネルの廃棄を取り巻く問題にはこれから先も注視しておく必要がありそうです。

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