太陽光パネルを設置するメリット・デメリットとは?導入時のポイントも解説
太陽光パネルの導入件数は毎年15万世帯にも及んでおり、多くの一般家庭や企業へ導入が進んでいます。太陽光パネルを導入することで、電気料金を抑えられたり売電収入を得られたりします。
しかし、「太陽光パネルを導入するメリットって何?」「太陽光パネルの導入によるデメリットが知りたい」と考えている人も多いでしょう。
そこで本記事では、太陽光パネルを導入するメリット・デメリットを解説します。太陽光パネルを導入する際のポイントも紹介するので、気になる人はぜひチェックしてください。
太陽光パネルを設置する5つのメリット
太陽光パネルを導入するメリットは、以下の通りです。
- 電気料金を抑えられる
- 売電収入を得られる
- 環境に配慮した運営が可能
- 災害時の停電対策になる
- 設置後は長期間の運営が可能
それぞれ順に解説します。
電気料金を抑えられる
太陽光パネルで発電すれば、電気料金を大幅に抑えられます。一般的に電力を使用する場合、電力会社と契約を行い使用量に合わせて費用を支払います。
2022年に 公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が発表したデータによると1kWhあたりの電気料金は31円税込です。しかし、太陽光パネルで発電すれば、これまで電力会社に支払っていた電気代がかかりません。自家消費分を発電すれば電気代を浮かせられ、大幅な金額を節約できるでしょう。
売電収入を得られる
太陽光パネルを導入するメリットとして、売電収入を得られる点が挙げられます。売電収入とは、太陽光発電で余った電力を電力会社へ販売する制度です。販売価格は、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT法)に基づき設定されています。
FIT法により太陽光パネル導入から10年間は、定められた金額で電力を販売可能です。10kw未満は16円/kWhに単価設定されているため、発電した分だけ利益を得られます。
普段の電気代を太陽光発電で賄い、余った電力を販売すればコストを抑えつつ利益を得られるのは大きなメリットと言えるでしょう。
環境に配慮した運営が可能
太陽光パネルの導入は、環境に配慮した運営を実現します。社会的に火力発電をはじめとする、発電による環境汚染は問題視されています。
一方、太陽光発電は太陽の光を電力に変える発電方法のため、大気汚染物質を発生させることがありません。大気を汚染することなく、環境に負担を与えずに発電できるのは太陽光発電のメリットです。
災害時の停電対策になる
太陽光パネルを導入すれば、災害時に停電が発生しても一定期間は電力の供給が可能です。
多くの太陽光発電設備には、自律運転機能が備わっています。自律運転機能を活用すれば、災害により住宅が停電しても太陽電池モジュールを稼働させて電力の供給を行います。太陽光パネル自体が破損していなければ問題なく活用できるため、災害時の備えとしても安心です。
設置後は長期間の運営が可能
太陽光パネルを導入するメリットとして、長期的に運営できる点が挙げられます。太陽光パネルの寿命は15〜20年とされており、長期的な運用をメインに導入できます。
また、太陽光パネルメーカーの多くは10年前後の保証期間を設定しています。導入後に故障や修理が発生しても、保証期間中ならコストを抑えて運用が可能です。経済面、環境面を考えても長期的に運用できる太陽光パネルはメリットが大きいと言えるでしょう。
太陽光パネルを設置する4つのデメリット
太陽光パネルを導入するデメリットは、以下の通りです。
- 定期的なメンテナンスが必要
- 初期費用・ランニングコストがかかる
- 発電量が不安定
- 場所によっては太陽光パネルを設置できない
それぞれ順に解説します。
定期的なメンテナンスが必要
太陽光パネルを導入するデメリットとして、定期的なメンテナンスが挙げられます。太陽光パネルやパワーコンディショナーなど、様々な機器の点検を最低でも4年に一度実施する必要があります。点検だけでも数万円のコストが必要です。
また、点検時に故障が発覚すればその分のコストが必要であり、内容によっては30万円前後の修繕費がかかるケースも少なくありません。長期的な運用ができる分、定期的なメンテナンスが欠かせないため注意が必要です。
初期費用・ランニングコストがかかる
太陽光パネルを導入する場合、初期費用とランニングコストが発生します。太陽光パネルの購入から設置までの金額は、一般的に100〜150万円とされています。パワーコンディショナーや人件費を含めると、初期費用は非常に大きな金額となります。
また、前述の通り太陽光パネルは定期的なメンテナンスが必要で、ある程度のランニングコストがかかります。補助金やリースの活用、価格の安い海外メーカーを選ぶなど、導入時はコスト対策を検討しましょう。
発電量が不安定
太陽光パネルは天候や気象条件によって、発電量が大きく左右されます。時期によっては中々晴れ間の出ない期間もあるため、十分な電力を得られないケースがあります。住宅の電力量の発電も難しく、売電収入を十分に得られないリスクもあるでしょう。
そのため、蓄電池を導入し晴れの日に余った電力を蓄電すれば、天候が荒れている日でも電力を賄えます。年間を通すと天候による発電量の差は5%前後ですが、安定した電力供給のために蓄電池の導入を検討しましょう。
場所によっては太陽光パネルを設置できない
屋根の向きや立地によっては、太陽光パネルを上手く設置できない場合があります。太陽光パネルを最適な位置で設置できなければ、日射量が少なかったり、反射トラブルが発生したりして十分な結果が出ない可能性が高いです。
あらかじめ、導入後のシミュレーションを実施し、どの程度発電が可能か把握しておきましょう。太陽光パネルは導入から20年近く稼働させる製品となるため、長期的な運用を考えて設置が必要です。
太陽光パネルを導入する際のポイント
太陽光パネルを導入する際のポイントは、以下の通りです。
- 複数の業者から見積もりを取る
- 発電予測を確認する
- 施工保証・メンテナンス期間を把握しておく
それぞれ順に解説します。
複数の業者から見積もりを取る
太陽光パネルを導入する際は、複数の業者から見積もりを取得し選定しましょう。太陽光パネルを設置する多くの人が、初めての依頼になるでしょう。1社だけで見積もりを取得しても、太陽光パネルの導入費用の相場を把握できません。
2〜3社に太陽光パネルの導入に関する見積もりを取得すれば、相場観を把握できます。あらかじめ、導入費用の相場を把握しておけば、適切な料金で依頼が可能です。
発電予測を確認する
太陽光パネルを導入する際は、発電予測が欠かせません。発電予測とは、その名の通り導入した後に得られる発電量の測定を指します。事前に発電予測を確認することで、どれくらい電力を得られるのか確認可能です。
発電量を把握しておけば「自宅の電力を賄えるのか」「売電収入はどれくらいになるのか」を確認できます。効率的に太陽光パネルを稼働させるためにも、発電予測を依頼しておきましょう。
施工保証・メンテナンス期間を把握しておく
太陽光パネルを導入する際は、施工保証・メンテナンス期間を把握しておきましょう。太陽光パネルの保証期間中は、規定内の故障ならコストをかけることなく修理してもらえます。
一方、保証期間が切れた太陽光パネルは、メンテナンスから修理まで全てにおいて費用がかかります。施工保証・メンテナンス期間が短ければ、その分ランニングコストがかさみます。
太陽光パネルは長期的な運用がメインとなるため、保証期間を確認しいつまでコストを抑えて運用できるか把握しておきましょう。
まとめ
以上、太陽光パネルを導入するメリット・デメリットを解説しました。太陽光パネルは電気代の削減や売電収入の獲得以外にも、環境への配慮・災害時の停電対策にもなります。
一方、初期費用・ランニングコストがかかってしまったり、発電量が不安定だったりします。太陽光パネルは様々なメリットを得られるため、効率的に稼働させられれば電気代を抑えて売電収入を得られます。気になる人はぜひ太陽光パネルを導入してみてください。